ニキビができるのは何歳ごろ?自然に治る?女医が教えるニキビ知識
みなさん、こんにちは!
思春期には誰もが顔にできて悩むニキビ。
勉強や友達関係に悩む以外に、ニキビにも悩んだ方もいらっしゃると思います。
今回はニキビができる年齢やニキビの重症度についてお話ししてみます。
■ ニキビができやすい年齢は、いつ頃?
ニキビの多くは12~13歳で発症し、高校生をピークに悪化することが多く、
ほとんどの場合はその後、軽快に向かいます。
男性は13~17歳に発症のピークがありますが、女性はやや早く12歳頃にピークがあります。
さらに、18歳以降に発生する思春期後ニキビになる方も少なくありません。
思春期に多いのは、男性ホルモンの影響で皮脂腺が活発化し、皮脂分泌が多くなるためです。
女性は男性に比べて、性成熟が早いため、早い年齢でニキビに悩む人が多いのです。
■ ニキビは何歳くらいで治る?
思春期ニキビの悪化のピークは高校生で、その後、女性では40%、男性では50%が自然に軽快していきます。
しかし、残りの男性の40%、女性では半数以上が思春期を過ぎてもニキビが治らず、
20~30代まで治療が必要なこともあるのです。
これを思春期後ニキビと言います。
■ ニキビを悪化させてしまう行動はどんなもの?
一般的には睡眠不足や不規則な生活、ストレスによると言われています。
できてしまったニキビをつぶしたり、触ったり、
口コミで流行っていた方法で自己処理をしてしまうこともニキビを悪化させる原因です。
さらに、女性の40%では月経前にニキビが悪化してしまうそうです。
■ ニキビって自然に治るの?
もちろん自然に治る場合もありますが、特に思春期ではニキビが悪化してしまうことも少なくありません。
医療機関に受診した人は、ニキビに悩んでいる人の内の10%程度だと言われています。
また、中学生からニキビができていても、皮膚科を受診したのは
その2-3年後というケースも少なくありません。
ニキビができて1-2か月たっても治らない場合は、すぐに皮膚科を受診することをお勧めします。
■ 悪化してしまったニキビってどんな状態?
一番わかりやすい重症度判定は、炎症性赤ニキビが顔の中にいくつあるかによって決めます。
軽症0~5個、中等度6~20個、重症21~50個、最重症51個以上です。
炎症性のニキビは、治るまでに2週間以上かかると、ニキビ瘢痕、要するにニキビ跡になってしまうことが多いので、数が少ないうちに早めの治療をしましょう。
■ ニキビの治療はどのようなもの?
ニキビの治療には、外用療法(塗り薬)と内服治療(薬を飲む)があります。
さらにこの療法でのコンビネーション治療を行うこともあります。
中等度までのニキビであれば、基本外用治療(塗り薬)で治せます。
ニキビの外用剤として使われることが多いのは、アダパレン、過酸化ベンゾイル、外用抗菌剤です。
最近では過酸化ベンゾイルと抗菌剤などの配合剤も新しく出てきていて、より治療が進歩しています。
また、炎症性のニキビが治っても、再発の予防のために、1年程度は維持療法が必要です。
ニキビに大事なのは、軽症でも早期に治療を始めることです。
また、1か月塗り薬を使っても治らないからと言って、治療を中止するべきではありません。
素早く、そして根気強く治して、何よりも「ニキビ瘢痕をつくらない!」ことがニキビ治療のゴールなのです。