【医師コラム】若々しさを保つために必須「ビタミンC」と「AGE対策」
今、再びビタミンCが注目されてきているのをご存知でしょうか。
このところ、ビタミンCによる健康の維持・増進や、多くの病気を予防する効果が注目されてきています。
また、新しい老化の原因としてAGEという物質が関係していることがわかってきています。
今回はこの二つの最新事情をお話ししようと思います。
◆ ビタミンCの最新事情
ノーベル賞博士でもあり、分子生物学の父とも呼ばれるポーリング博士の影響で、1970年代からビタミンCの研究は大いに発展してきました。
ここ最近ではガン・心臓病・脳血管障害などの生活習慣病をはじめとする、多くの病気に効果があるのではないかと期待されています。
ビタミンCは抗酸化作用、血糖低下作用、抗ヒスタミン作用、抗腫瘍作用など、多様な働きと作用を持っています。
ビタミンCは主に小腸から吸収され、食事のすぐ後に摂取すると、その吸収率は高まると言われています。
厚生労働省による一日の摂取推奨量は100㎎です。
基本は野菜や果物から摂取するのはもちろん大事ですが、足りない分はサプリメントで補うと良いです。
身体の中にしっかりとビタミンCを保持して身体の健康を保ち、万病予防になりましょう。
◆ 老化を促進する?AGE=終末糖化産物
老け顔の人は早死にする可能性が高いという研究結果があるそうです。
老化は外見の問題が注目されがちですが、外見の老化と体内の老化は密接に関係していると言われています。
最近の老化の研究で注目されているのが、AGEと呼ばれる物質です。
AGEとは、終末糖化産物(Advanced Glycation End Products)のことです。
タンパク質と糖が加熱されてできた物質で、毒性を持ち、老化を促進すると言われています。
シミ・シワにとどまらず、血管に蓄積することで動脈硬化、心筋梗塞を、骨に蓄積すれば骨粗しょう症を、
目に蓄積すると白内障の原因になるともいわれています。
◆ AGEが作られてしまう原因とは
では、AGEはどうやって体内に蓄積されてしまうのでしょうか。
血中のブドウ糖が過剰になってしまうと、細胞や組織を作っているタンパク質に糖が結びつき、
体内の熱で熱せられ「糖化」が起こります。
これが体内で作られるAGEと呼ばれるものです。
甘いものや、炭水化物の摂りすぎがAGEを作ってしまいます。
また、食べ物から体内に入るAGEにも注意が必要です。
ホットケーキ・唐揚げ・ハンバーガー・ステーキなど、若い男性が好む食べ物に多く含まれています。
美味しいものばっかりですね。
食事からとったAGEは7%程度が消化の段階で分解されずに体内にとどまってしまうと言われています。
◆ AGEの多い食品はどんなものがあるの?
加熱する温度が高いほど、AGEが発生すると言われています。
揚げ物や炒め物の調理温度は170-200℃ですし、オーブン料理は200℃以上になることが多いのでAGEも多くなります。
蒸す・煮るなどの料理は100℃までの加熱に抑えられるので、AGE量は少ないです。
また、ジュース、炭酸飲料、缶詰などに使われる人工甘味料はブドウ糖の10倍もの速さでAGEを作ると言われています。
注意しましょう。
老化へのケアは、外側だけでなく内側も大事です!!
食習慣に気をつけ、いつまでも若々しくいることのできるカラダ作りをはじめてみませんか?