【医師コラム】クレオパトラもニキビに悩んだ?今昔ニキビ物語
皆さん、こんにちは。
ニキビについて悩むことはあっても、ウンチクについてご存知の方は少ないですね。
皆さんがよくご存知、ニキビについての面白話を語っていきたいと思います。
ニキビ?吹き出物?
「ニキビと吹き出物ってどう違うの?」これはよく聞く質問ですよね。
一般的にニキビというのは、思春期あたりに出来る皮膚病変のことで、それ以外の年齢でできるもののことを吹き出物と呼びます。
最近では20代後半から30代前半にできるニキビのことを、新しく「大人ニキビ」と呼んでいます。
ニキビは昔もあった?
ニキビの原因は、体質的素因の他に、ストレス・食物遅延型(アレルギーなどとの関連性)・紫外線などの
後天的、環境的な要因など、様々なことが言われています。
では、昔の人はニキビができたりしていたのでしょうか。
現代社会との環境素因の違いこそあれ、それぞれの時代で人間を取り巻く環境、それに伴うストレスなど、
様々な要因でニキビができた人もいたことでしょう。
歴史を紐解いていくと、色々なエピソードがあるようです。
昔の日本のニキビ事情
「ニキビ」の語源は、皮膚に出来た赤いキビのようなもの、「丹(に)=黍(きび)」
「肉黍(にくきび)が転じてニキビ」
などなど、様々な説があります。
平安時代には「倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」という平安中期に書かれた辞典にも、
ニキビのことが「邇岐美(にきみ)」として記載されているそうです。
1000年以上も昔の平安時代にはすでにニキビの悩みがあったのですね。
世界昔ニキビ話
なんと、世界三大美女の一人であるエジプトの女王、クレオパトラもニキビで悩んでいたと言われています。
ニキビに悩むクレオパトラは、乳酸入りのサワーミルクのお風呂に入り、肌の再生を促していたそうです。
これ、実は現代のケミカルピーリングの元祖と言える方法で、2000年以上前の古代エジプトでは驚くことに
現代と同じような治療が行われていたのです。
また、もっと古く3000年以上前の古代ギリシャでは、クレオパトラにちょっと近いかもしれませんが、
ニキビの治療にお風呂(テルマエロマエ)を利用していました。
硫黄+ミネラルウォーターのお風呂に入浴して、ニキビの治療を行ったそうです。
古代ローマで使われていた硫黄の利用が、現代でも使われているのは面白いですね。
昔の人も変わらず、ニキビに悩んだりしていたと思うと面白いですよね。
なんと世界では少なくとも5000年前から、ニキビのことが書かれた伝記があるそうです。
クレオパトラのように、我々の知っている偉人の中にもニキビに困っていた人がいたかもしれないと思うと、
感慨深いものがありますね。